
頭皮のかゆみの原因を探ろう
毎日きちんと頭を洗っているのに、なぜかしつこいかゆみが治まらないということはありませんか。
頭皮にかゆみが起きる原因はいくつもありますので、まずはその原因をつきとめて、適切に対処する必要があります。
それではその原因について見ていきましょう。
まずは接触性皮膚炎です。
ヘアケア製品や整髪料などが肌に合っていない場合、肌が刺激に対して一種のアレルギー反応を起こしている状態で、かゆみや赤みなどを起こすことがあります。
白髪染めでも起こることがありますので、使用の前にはきちんとパッチテストをして、肌に問題ないかを確かめることが大切です。
もともとアレルギー体質の場合、身体の皮膚は刺激に対して弱い状態です。
ストレスや紫外線といった、なんらかの刺激によって湿疹などの症状が引き起こされ、かゆみが発生します。
こういった症状は、ひじやひざの裏など柔らかい部分に起こりやすい傾向がありますが、頭皮に起こることもあります。
頭皮は比較的汗腺の量が多く、皮脂の分泌も盛んな場所です。
皮脂は頭皮を外部刺激から保護し、水分の蒸発を防いで肌の潤いを保つ役割があり、必要なものです。
ところが1日に何度も頭を洗うなどすると、必要な皮脂までとりのぞかれてしまい、お肌の水分が蒸発して乾燥を招きます。
乾燥した肌はバリア機能が低下して刺激に対して敏感な状態となり、ふけやかゆみを引き起こします。
皮脂が過剰に分泌されるのも問題です。
過剰な皮脂が頭皮にあると、それをエサとして真菌、つまりカビが繁殖します。
菌の増殖が原因で湿疹や炎症が起きてかゆくなります。
また、べたついた皮膚の角質が大きなかたまりで剥がれ、脂性ふけが発生することもあります。
足の指などにできることが多い水虫は、白癬菌という菌が原因です。
この白癬菌は、頭皮にも感染することがあります。こういった感染症もかゆみの原因となります。
上記のような原因の他に、過度なストレスもかゆみを引き起こすと言われています。
理由ははっきり解明されていませんが、ストレスが加わることで自律神経やホルモンバランスが崩れ、ヒスタミンが過剰分泌されるからだと考えられています。
ミコナゾールで頭皮のかゆみを改善
頭皮のかゆみの原因がわかったら、適切な対応をとりましょう。
ヘアケア商品を変えたり、白髪染めを使ったりしたとたんに湿疹やかゆみが起きたのであれば、その商品の使用を控えることで改善する可能性があります。
アレルギーの場合は、皮膚科で診察を受けるようにしましょう。
処方されたステロイド剤などを指示通りに塗布し、こまめな保湿を行います。
内服薬が処方されることもあります。乾燥がひどい場合も、こまめに保湿することが大切です。
皮脂の分泌が過剰で真菌が繁殖している脂漏性皮膚炎の場合は、放置していると進行して悪化しますので、病院を受診してください。
慢性化しやすく再発しやすい疾患ですので、根気強く治療を行う必要があります。
かゆみや炎症がひどい場合はステロイド剤を使用し、ケトコナゾールやミコナゾールなどで菌の増殖を抑えます。
ミコナゾールには優れた抗真菌作用があり、カンジダ菌や白癬菌などの感染症の治療にもよく用いられます。
乾いた清潔な手で、1日数回、指示された回数と量を守って患部に直接塗布します。
そのほかに、ストレスは適度に発散してため込まないようにすることや、睡眠をしっかりとって免疫力を高めることも大切です。
洗髪して頭皮を清潔に保つことも大切ですが、洗い過ぎないように気を付ける必要があります。
菌の感染症でかゆみがある場合は、ミコナゾール硝酸塩が配合されたヘアケア商品を使うのもおすすめです。
洗髪後は、しっかり髪の内側まで乾かすことが大切。
濡れたままにしていると菌の繁殖を招き、かゆみを悪化させることにつながります。
ただし、ぱさぱさになるまで乾かすのも乾燥を招いて肌バリアを低下させるため逆効果です。
8割程度を目安に乾燥します。かゆみがひどいときは整髪料の使用も控える方がいいでしょう。